貯水槽清掃
貯水槽とは
貯水槽は水を貯める施設・設備のことです。
10tを超える貯水槽は、点検や清掃を1年間に1回以上行う義務があります。
ですが、10t未満の受水槽はそうした義務がないため、メンテナンスを怠りがちです。受水槽は、ビルやマンションに必要不可欠な設備です。
破損箇所をそのままにしておくと大きな故障に発展する可能性があり、清掃を怠っていると水質は徐々に悪くなっていきます。
貯水槽が詰まってしまったり、トラブルが起きてしまったりなど、未然に防ぐためにも定期的なメンテナンス作業が大切です。
安全に飲める水と、安心して使える貯水槽(給水設備)を守っていくためにも、定期的な貯水槽清掃と共に、構造点検、修理、補強なども重要です。
受水槽
水道水をいったん水道引き込み管から引き込んで、貯水するタンクのことです。原則として地下または地上に設置されます。
高置水槽
建物の屋上等に設置されたタンクのことです。受水槽に貯水された水が給水ポンプにより揚水され、高置水槽にたまります。
貯水槽清掃の手順
01
構内の点検
貯水槽内の点検を行い、塗装等の補修が必要な場合は、必要な補修材を準備する。
02
清掃道具の準備および消毒
清掃に使用する各機器を消毒します。
03
施工前の水質検査
末端給水栓において残留塩素の測定を施工前に確認する。
04
水槽上部の清掃
マンホールの蓋を開けたとき、天井の上部に溜まっているゴミやほこり等が水槽内に入らないように水槽の天井上部の掃除をします。
05
水抜き
貯水槽へ入る給水の元栓を閉めて、給水ポンプを停止後、現状貯まっている水をすべて抜く。
06
高置水槽の揚水
高置水槽を満水にする。(高置水槽がない場合は必要なし)
07
槽内清掃
デッキブラシやタワシで清掃し、水洗いを行う。洗剤は使用しない。清掃終了後は水槽内の残水を拭き取る。
08
消毒
清掃後、塩素消毒を最低2回行い水槽内の全面に塗布します。
09
再洗浄
30分程度放置した後、槽内を水で再洗浄する。再度残水を拭き取り、消毒をもう一度行う。
10
入り口付近の清掃・消毒
貯水槽入り口付近の、水と触れる危険のある「立ち上がり部」や「内蓋」などを清掃・消毒する。
11
貯水槽に水を張る
元栓を開けて、停止していた給水ポンプを再始動し受水槽に水を貯めます。
12
高置水槽の清掃
貯水槽と同様の手順で高架水槽を清掃する。
13
施工後の水質検査
末端給水栓において残留塩素の測定を施工後に確認します。
14
清掃終了
清掃が終わり、水を定位置にて停止したら清掃終了です
清掃上の注意
居住者、ビル利用者に清掃実施を周知し、必要があれば代替水を確保する。
貯水槽が屋外にある場合は、気候の影響を考慮する。
清掃の作業工程を記録し保管する。(5年間は必ず保管)
高置水槽を設置している場合は、貯水槽から清掃を行なう。
使用する器具は清掃専用のものとし、不衛生な器具の使用はさける。